[カレーは好きですか?]
インドと和の融合でカレーになる!?
みなさんはカレーライスはお好きですか?
私たちの日常に溶け込んでいるカレーライスは
日本独自の変化をたどったメニューで和食という定義で登録されています
実はこの「カレーライス」インド人は知らない!って知っていますか?
ご存知の通り、カレーはもともとインドの食べものだ。ところが、 インド人に日本のカレーライスを食べさせると、「非常においしい料理だね。でも、これはなんという名前の料理なの?」と聞かれてしまうことがあるという。いったいどうして?
17世紀以降、ヨーロッパ列強は競うようにしてアジア諸国の植民地化をすすめていた。その中で、世界の覇権を握り、「陽の沈まぬ国」といわれるほどに世界各地に植民地を広げたのが、当時のイギリス、大英帝国だった。インドも、この大英帝国の植民地政策の重要な拠点として、長らく支配下におかれつづけてきた。
そんな折、江戸時代から鎖国政策をつらぬいてきた日本にも、開国という大きな転機が訪れる。ペリーの黒船来航にはじまる政治的・軍事的圧力により、江戸幕府は欧米諸国との通称をなかば強制されるような形でスタートしたのだった。
当然、世界の覇者・イギリスもこの欧米諸国のひとつ。長年のインド支配の間にイギリスに伝わっていたカレーは、この時期さらにイギリスから日本へと、「西洋文明」として伝わったというのが、カレー伝播の真相というわけだ。
文化のちがう国々の間をわたり歩けば、それだけカレーの姿形にも変化が生じてくる。それぞれの国で独自のアレンジが加えられ、その国ならではの工夫が施される。
というわけで、幕末から明治初期に日本に伝わったカレーは、もともとインドで現地の人々が食べていたカレーではなく、そのインドのカレーをイギリス人たちが自分たち用にアレンジした、イギリス流・欧風カレーだったのだ。
その後、日本人もこのイギリス流・欧風カレーに日本人ならではの様々なアレンジを施し、次第に現在私たちが家庭で食べているような「日本流」カレーを形作っていったというわけ。
欧風カレーにアレンジしたものを、さらに日本風にアレンジしたわけだから、この「日本流」カレーは、もはや本場インドカレーとはほど遠い、まったくのシロものとなってしまった。
インド人が「これはなんという料理?」と思ってしまうのも、ムリのないことなのである。
参照の本:[カレー物知り学]参照
長い歴史を超え、さまざまな国を超え日本という国にやってきたカレー。
現在は老若男女に好かれるメニューとなりました
日本の中でもたくさんのカレーの種類があり食べ方もそれぞれです。
そんな自由であり、誰からも愛される存在が良いですよね。
では、もう一度あらためて質問します。
みなさんはカレーは好きですか?
そしてどんなカレー好きですか?
そんな質問をするだけでも何だか楽しい気分になるのは、
他にはないカレー独自の魅力なのでしょう。